今だからこそ!アメリカザリガニ飼育のススメ!2020年11月2日以降から「特定外来生物」に指定!

こんにちは!TDです。
子どものころ、近所の水路でザリガニ釣りなどして遊んだ思い出のある方も多いんじゃないでしょうか。
最近ニュースで取り上げられていますが、実はそのザリガニ、2020年11月2日から「特定外来生物」に指定され、飼育や販売、譲渡が一切できなくなります。
ただし、指定されるのはアメリカザリガニ「以外」のザリガニです。
アメリカザリガニ以外のザリガニとは何なのか、今ザリガニを飼っている人はどうすればいいのか、わかりやすく解説します。
また、この機会にザリガニに興味を持った方もいると思うので、アメリカザリガニの飼い方についてもご紹介しますね!
目次
身近にいるのはすべて「アメリカザリガニ」
まず、私たちが普通「ザリガニ」と聞いて思い浮かべるのはアメリカザリガニです。
実は、日本にはニホンザリガニという、日本にしか生息していないザリガニがいるのですが、ニホンザリガニは東北と北海道の一部にしか生息していない希少種で、生息地も山間部の渓流と限定されています。
そのため、近所の水路や公園の池などにニホンザリガニがいることはあり得ません。
ときどき、そういった身近な水辺で小さめのザリガニを釣り上げて「茶色いからニホンザリガニだね」とおっしゃる方がいますが、これはアメリカザリガニの子どもです。
また、近年アクアリウムの世界でザリガニの人気が上昇し、アメリカザリガニ以外のザリガニが輸入され、お店で販売されるようになりました。
よく見かけるのは「ミステリークレイフィッシュ」と、「フロリダハマー」という種類です。
ミステリークレイフィッシュ:メス1匹だけでも卵を産んで繁殖することができる珍しい性質をもったザリガニです。
フロリダハマー:全身が深い青色になる美しいザリガニで、見ごたえがあるため人気があります。このほかにも、観賞用に外国のザリガニや、アメリカザリガニの色彩変異が販売されていました。
そもそも「特定外来生物」って?
もともとその地域や国に住んでいた生き物のことを「在来種」と呼ぶのに対して、外国やほかの地域から持ち込まれた生き物のことを「外来種」と呼びます。
日本にはニホンザリガニ以外のザリガニは生息していませんでしたので、ニホンザリガニ以外のザリガニはすべて外来種となります。
もちろん、アメリカザリガニも、アメリカから持ち込まれた外来種です。
外来種の多くは日本の在来種よりも体が大きくて生き残る力が強く、日本の在来種を脅かす存在です。
そこで、特に在来種に与える影響が強い生き物に対して、持ち込みや移動、販売を禁止する法律ができました。
その法律で指定された生き物のことを、「特定外来生物」と呼びます。
釣りで人気のブラックバス(オオクチバスとコクチバス)や、テレビ番組で有名になったカミツキガメなどが特定外来生物です。
この法律が改正され、アメリカザリガニとニホンザリガニを除くすべてのザリガニが特定外来生物に指定されることになりました。
もしも違反して飼育したり販売したりした場合、重い罰金刑が課されることもあります。
アメリカザリガニは特定外来生物ではない?
ややこしいのですが、外来ザリガニの中でアメリカザリガニだけは特定外来生物に指定されませんでした。
これにはいくつか理由があります。
まず、アメリカザリガニが私たちの生活にあまりに浸透しすぎていて、むやみに指定すればこっそり放してしまう人が増え、結果的にアメリカザリガニが増えてしまうのではないか、と考えられたためです。
今でも、生き物が好きな子供たちのペットとして、また学校の授業で使う教材として、多くのアメリカザリガニが飼われています。
そうしてアメリカザリガニを飼っている人が、法律に詳しい大人ばかりとは限りません。
余計な混乱を避けるため、今回の改正ではアメリカザリガニの指定が見送られました。
また、アメリカザリガニはあまりにも数が多く、すでに日本の多くの水辺に生息しているため、今更指定しても大した効果が得られないのではないか、という意見もあります。
人間がアメリカザリガニを広げようが広げまいが、関係ないくらいアメリカザリガニは広がってしまっている、ということです。
これについては、まずはアメリカザリガニの駆除を進める対策が必要ということになります。
理由はさておき、少なくとも今の段階では、アメリカザリガニは捕まえるのも飼うことも規制されていません。
今ザリガニを飼っている人はどうすればいいの?
この記事を読んでいる方の中には、今ザリガニを飼っているという方もいらっしゃるでしょう。
その場合、どうすればいいのでしょうか。
まず、自分が飼っているザリガニが何ザリガニなのか、確認しましょう。
少なくとも、どこか近場の水辺で釣ったりすくったりしたザリガニなら、アメリカザリガニと考えて間違いありません。
この場合、飼育には何も問題がないので、そのまま飼い続けて大丈夫です。
ペットショップで購入したザリガニの場合、アメリカザリガニではない可能性があります。
ブルーやホワイト、タイゴーストなどアメリカザリガニの改良品種であれば何も問題ありませんが、フロリダハマーやメキシカンドワーフなどはアメリカザリガニではないので規制の対象です。
できれば、購入店で確認しましょう。
さて、自分が飼っているザリガニが特定外来生物だった場合も、慌てる必要はありません。
ザリガニの規制が始まるのは2020年11月2日以降ですが、これ以前に入手したザリガニは、規制開始から6か月以内なら許可を取って飼育し続けることができます。
私の経験上、すでに飼育していて許可が出ない、ということはないと思うので、まずは申請書を作成してみましょう。
書き方がわからなければ、問い合わせれば丁寧に教えてもらえるはずです。
参照:環境省自然環境局https://www.env.go.jp/nature/intro/1law/shiyou/tetsuduki.html
せっかくなので、アメリカザリガニを飼おう!
ここまでご紹介した通り、ザリガニの中で一番身近な存在といえるアメリカザリガニは規制対象ではありません。
丈夫で飼育しやすく、サイズも手ごろで扱いやすいため、アメリカザリガニはペットとして飼育するのに最適です。
もちろん鳴くことはないので近所迷惑にはならないし、活発で見ていて楽しいザリガニでもあります。
入手も簡単なので、この機会にアメリカザリガニを飼育してみませんか?実は私も飼っていますが、とても楽しいですよ!
アメリカザリガニを手に入れるところから。
ペットショップでも購入は可能ですが、近くに水辺があるなら自分で捕まえに行きましょう。
木や竹の棒にタコ糸を結びつけ、その先端にスルメイカを付けて沈めれば、簡単に釣り上げることができます。
いいポイントを見つけてコツをつかめばどんどん釣れるので、お気に入りの個体を探すのもいいでしょう。
ザリガニを手に入れたら、飼育環境を用意します。
基本的には熱帯魚と同じセットで飼えますが、もっと簡単にプラスチックの虫かごでも飼うことができます。
もちろん、見栄えはガラス水槽のほうがいいので、ここは好みで選びましょう。
熱帯魚の飼育セットで飼育する場合、隙間があると脱走するので、テープなどで隙間を埋めましょう。100円ショップで売っている鉢底ネットが加工しやすくて便利です。
虫かごで飼育する場合、エアポンプはつけておいた方がいい環境になります。
よく「水槽の半分くらいまで水を入れて、石などで陸地を作る」と書いてある本がありますが、フィルターやエアポンプを付けているのなら陸地はいりません。
落ち着けるように隠れ家を入れてやりましょう。
餌は何でも食べますが、市販されているザリガニの餌を使うのが一般的です。
金魚の餌でもカメの餌でも食べるので、家にあり合わせのものがあればそれを食べさせてもいいでし
ょう。
慣れるとピンセットから餌を渡せるようになります。
特に珍しいザリガニでなくても、アメリカザリガニで十分楽しく飼育することができます。
捕まえて大切に飼育することで、駆除されてしまうザリガニを減らすこともできるはず
です。
もし興味があれば、ぜひ飼ってみてくださいね。
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