「withコロナ」だからこそ!おススメゲーム「Death Stranding」
こんにちは、TDです!
今回ご紹介するのは、発売からもうすぐ1年が経過するPS4ゲーム「Death Stranding」です。
あの「メタルギアソリッド」シリーズを生み出した小島秀夫監督の、独立後初の作品としても話題になりました。
圧倒的なグラフィックに斬新なゲームデザイン、重厚なストーリーと、高評価もうなずける大作ゲームといえるでしょう。
なぜ今このゲームを紹介するかというと、ゲームで描かれている世界が、新型コロナウィルス感染の脅威にさらされている現実世界にどこか通じるものがあるからです。
今回は、実際に私がクリアまでプレイした感想を交えて、おススメのポイントをご紹介します!
Death Strandingの世界
本作は割とコアなSF作品という一面をもっています。
そのため、本作を楽しむには世界観を理解することが必要です。
本作の舞台は近未来のアメリカ。
Death Strandingという現象により、世界はもとよりアメリカ国内も分断され、人々は孤立した都市で暮らしたり、シェルターで孤独な生活を送っています。
Death Strandingはこの世とあの世のつながりを作り、あの世からBTと呼ばれる死の世界の住人がやってくるようになりました。
「時雨」という、雨粒に当たると急速に時間を奪われる雨が降り、時雨が降るとBTが出現するのです。
生身の人間がBTと接触すると大爆発が起こり、周囲が巨大なクレーターになってしまいます。
しかも、BTの姿は普通の人間には見えません。
そのため、人々は外界を自由に歩くことができず、孤立した生活を送っているのです。
この世界観、新型コロナウィルスの感染という見えない脅威にさらされ、親しい友達と以
前のように会って遊んだりすることが難しくなってしまった今の現実世界とよく似ていま
せんか?
前のように会って遊んだりすることが難しくなってしまった今の現実世界とよく似ていませんか?
「配送」という仕事
時雨とBTによって分断された世界では、物資のやり取りが配達人による配送に任されています。
インターネットまで崩壊した世界では、配達人の配送は単なる輸送ではなく、人々の思いや気持ちも届ける大切な仕事です。
配達人は都市や配送センター、シェルターで配達を引き受け、指定された場所へ届けます。
基本的に徒歩で、時にリバーストライク(バイクのような三輪車)やトラックに乗り、時雨やBTを避けながら、重い荷物を背負っていくのです。
川や谷、険しい山々が、配達人の行く手を阻み、時雨やBTが配達人と周囲を危険にさらします。
配達人を阻むのは地形やBTだけではありません。
病的なまでに配送にこだわり、配達人の荷物を奪おうとするミュールと呼ばれる人たちや、人々のつながりを拒み、配達人を襲いテロを起こす分離過激派のテロリストが、荷物を運ぶ配達人に襲い掛かります。
こうした困難を乗り越えて、人々に荷物と思いを届ける配達人は、この世界では特別な存
在です。
人々をつなぐ旅
主人公であるサムは、配達人の中でも「伝説の配達人」と呼ばれている人物です。
彼は自分の過去から人とのつながりを避け、孤独なフリーランスの配達人として生きています。
サムはDOOMsと呼ばれる、BTの存在を感知する能力と、「帰還者」と呼ばれる、あの世とこの世の狭間から生還する能力を併せ持った、特別な人物でした。
ある日、BTの大爆発に巻き込まれたサムは、アメリカ合衆国再建を目指すブリッジズに呼ばれます。
サムの母親が危篤だ、というのです。その母親こそ、アメリカ合衆国の現大統領、ブリジット・ストランドでした。
長く関係を断っていたブリジットを看取ったサムに、ブリッジズの長官ダイ・ハードマンがある依頼をします。
アメリカ各地に点在する拠点を「カイラル通信」という通信網でつなぎ、アメリカ大陸を再びつなぎなおして合衆国を再建するというのです。
各拠点の物資とともに通信に必要なキーアイテムを配達し、その地域の人々をネットワークでつなぎながら、アメリカ合衆国を横断してもらいたい、というのがダイ・ハードマンの依頼でした。
大統領亡き今、そんなことをしても無駄だと言い張るサムに、ダイ・ハードマンの口から衝撃の事実が告げられます。
サムの幼馴染で、ブリジットの娘であるアメリが、次期大統領であること、そのアメリが分離過激派テロリストにとらわれ、アメリカ大陸の南端に軟禁されているというのです。
サムはアメリを助けるため、渋々依頼を引き受け、ブリッジズの一員として配達の旅に出ます。
この旅の過程で、自分が届ける荷物を心待ちにしている人、配達に希望を託す人など、多くの人に触れ、彼らをつなげていくことで、サム自身の心にも変化が現れます。
そして、サムの出生の秘密を含めた、Death Strandingを取り巻く数々の謎が明らかになっていくの
です。
美しい「ディストピア」を堪能しよう!
このゲームの魅力の一つは、圧倒的な美しさを誇るグラフィックだといえるでしょう。
フォトリアルな世界がどこまでも広がり、一瞬「実写か」と見まがうほどです。
描かれているのは一度崩壊した人の気配のないディストピアで、どこまでも荒漠とした世界が広がっています。
その荒漠とした感じが、かえって空間の広がりを感じさせるのです。
細かなところまで表現されているので、時雨が降った景色すら美しく見えます。
そして、オープンワールドゲームである本作では、その美しい世界を自由に散策できるのです。
平坦な場所はもちろん、高い山も深い谷も行くことができ、行動にストレスを感じることがありませ
ん。
特にメインストーリーを進める予定がなくても、気楽に旅へ出かける気分でゲームを起動したくなります。
また、このゲームでは非同期ともいうべきオンライン要素が組み込まれています。
主人公であるサムは自身の配送ルートを確保するため、川に橋を架けたり、休憩スペースを建設したりできるのですが、どこにどんな建設物を設置するかはプレイヤーが自由に選択できます。
この建設物が、ほかのプレイヤーと共有されるのです。
完全に誰かと同期しているわけではなく、おそらく同じ時間にログインしている人からランダムに選択されているのだろうと思われます。
プレイ中、ほかのプレイヤーの姿を見ることはなく、サムの孤独をひしひしと感じることになるのですが、そんなときにほかのプレイヤーが設置した建設物を見ると温かい気持ちになるものです。
重厚なストーリーの魅力
探索要素の楽しい本作ですが、もちろんメインストーリーの重厚さも魅力のひとつです。
あの小島秀夫監督の手掛けた作品ということもあり、本当に素晴らしいストーリーといえるでしょう。
サムの物語については先に紹介した通りですが、ストーリーに重みを与えているのは、彼だけではありません。
登場するすべてのキャラクターたちに、それぞれの人生をうかがわせる背景が設定されているのです。
ストーリーに直接関係する人物はもちろん、プレッパーズと呼ばれる単独生活者の一人ひとりにもきちんとドラマが用意されています。
サムの配達を心待ちにしている人や、サムとの出会いによって少しずつ心境を変化させていく人、断ち切れてしまったつながりがサムによってふたたびつながる人など、彼らだけでも十分ボリュームのあるストーリーになるくらいです。
しかも、このゲームのすごいところは、たとえオールクリアしても、この世界の謎のすべては解き明かされないところにあります。
そのため、周回要素はないものの、何度もプレイすることで見え方が変わってくるのです。
特に、一度ストーリーをクリアしてから二回目をやり始めると、初回では気付かなかった伏線や隠れた設定に驚かされます。
もしもまだこのゲームに触れたことがない方がいれば、ぜひプレイしてみてほしいと思います。
断絶された世の中、そこに生きる人々、それをつなげる主人公の存在が、今のコロナ禍にさらされた世界にぴったりとマッチしているのです。
そして、非同期オンラインで緩いけれど確かなつながりを実感することで、何か大切なことを思い出せたような、そんな気持ちにさせてくれるゲームです。
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